航空貨物検査 頼みは爆発物探知犬 (1/3ページ)

メキシコから入境するトラックを検査する米税関・国境警備局担当者と探知犬(ブルームバーグ)
メキシコから入境するトラックを検査する米税関・国境警備局担当者と探知犬(ブルームバーグ)【拡大】

 米運輸保安局(TSA)は、米国の空港から航空輸送される貨物の検査業務に関し、爆発物探知犬サービスを提供する民間企業にも参入を認める方針を打ち出した。2018年11月、同方針を盛り込んだ新たなプログラムを決定した。これにより貨物輸送業者は、貨物検査の新たな選択肢を得ることになる。

 効率向上、コスト減

 爆発物探知犬の活用は、欧州やアジアの輸送業者にとって当たり前となった。だが、米航空貨物運送協会(CAA)のスティーブ・アルターマン会長によれば、米国はこれに追い付き始めたばかりだ。

 米国の航空貨物検査ルールは10年に採用されたもので、米連邦議会は911委員会の勧告に従い、旅客機で輸送される全ての貨物の検査を義務付けた。旅客航空会社は機体の下部にある貨物室で、乗客の荷物だけでなく貨物も積んで輸送している。

 一方で国連の国際民間航空機関(ICAO)は、航空保安の強化を目的とする大きな制度変更において旅客と貨物の輸送事業の区別をなくし、全ての航空貨物の検査を義務付けた。期限は21年7月1日で、ここまでに検査体制を整備する必要がある。期限や貨物量の増加、検査装置の莫大(ばくだい)な導入費用を考慮した結果、連邦議会が良策と判断したのが、より多くの犬の活用だ。従来TSAは毎年一定数の爆発物探知犬を養成しているが、これらは政府の任務遂行のみを目的としている。

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