インド、太陽光発電事業ピンチ 中国が攻勢、セーフガードも効果なし (2/3ページ)

インド北部ウッタルプラデシュ州にあるヤマハ発動機の製造拠点の屋上に設置された太陽光パネル(ブルームバーグ)
インド北部ウッタルプラデシュ州にあるヤマハ発動機の製造拠点の屋上に設置された太陽光パネル(ブルームバーグ)【拡大】

 東南アジアからインドへのパネル輸出は今後一段と増加する見通しだ。欧州連合(EU)は中国製太陽光パネルに対して輸入制限措置を課していたが、これを回避するために、中国企業は12ギガワット相当分の太陽電池と14ギガワット相当分の太陽光パネルの製造拠点を東南アジアに移していた。しかし昨年9月、EUが同措置を廃止した。ブルームバーグNEFは、EUに向けられていた東南アジアでの製造分が今後、インド向け輸出に回されるとみている。

 業界団体のインド太陽光製造業者協会(ISMA)やジュピターソーラーパワーなどのインドの大手メーカーは「製造計画の先延ばしや、東南アジアへの製造拠点の移転でセーフガードが回避されている」としてより厳しい措置を求めている。

 ジュピターのドゥルフ・シャルマ最高経営責任者(CEO)は「海外から製造業者の参入が止まらず、国内の製造設備能力の拡大を阻んでいる。廃業に追い込まれるケースも多い」と述べた。

 環境政策にも影響

 ISMAの事務局長で太陽光発電機器メーカー、インドソーラーのラフール・グプタCEOも「セーフガードだけでなく、不当廉売関税や相殺関税も課すべきだ」とする。ISMAは昨年、太陽光発電の電池とパネル輸入に対する不当廉売関税の請願を一時取り下げたが、データを更新した上で新たに提出するとしている。

 パネルメーカーのヴィクラムソーラーのギアネッシュ・チャウダリーCEOは「中国企業が値引きをしているため、セーフガード関税によるインド勢の価格競争の優位性はなくなっている」と指摘した。

環境政策にも大きく影響