「ウイスキー保険」が示す富裕層の動向 (1/3ページ)

代替的投資の変化に伴い、ウイスキーの保険申込件数が増えている(ブルームバーグ)
代替的投資の変化に伴い、ウイスキーの保険申込件数が増えている(ブルームバーグ)【拡大】

 希少価値の高いウイスキーの価格が6桁、7桁台にも高騰する中、この貴重な蒸留酒に保険をかけることは推奨されるばかりでなく必須であると、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)グローバルコレクション部門トップのロン・フィアマ氏は語る。同社はウイスキー収集熱の高まりを受け、収集品を対象とした保険の取り扱いを拡大した。

 「競売会社がウイスキーオークションを年2、3回開催し、50万~100万ドル(約5530万円~1億1060万円)の値が付く銘柄もある。ウイスキーは明らかに関心を集めている」と、フィアマ氏は説明する。

 収集品への意識変化

 2018年11月に英ロンドンで行われたクリスティーズのオークションでは、60年熟成させたマッカランがウイスキー史上最高額の120万ポンド(約1億7600万円)で落札された。同5月にはボナムス香港による競売で60年物マッカラン2本にそれぞれ100万ドル超の値が付き、落札予想価格を2倍以上上回っている。

 英レア・ウイスキー101がまとめる希少ウイスキーの価格指標「ビンテージ50インデックス」によれば、希少ウイスキーの価格は過去5年で140%上昇した。AIGではウイスキーの保険申込件数が前年比で10倍近く増加した。

 こうした価格の高騰と保険をかける必要性の高まりは、代替的投資のあり方が変わりつつあることを教えてくれる。フィアマ氏によれば美術品や宝飾品は今もAIGにおける保険加入済み収集品リストの上位を占めるが、一方でウイスキーや腕時計、車に保険をかける傾向も強まっている。浮かび上がるのは収集品に対する意識の変化で、それは若い世代がいかに資産を別の形に変えているかだ。

続きを読む