中国、補助金なしの風力・太陽光発電計画

浙江省で設置されている太陽光発電パネル(ブルームバーグ)
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 中国は再生可能エネルギーの競争力向上と補助金の抑制を目指し、政府補助金を受けない風力・太陽光発電の試験的プロジェクトを立ち上げる。このニュースを受け、ニューヨークや香港の株式市場では太陽光発電関連銘柄が急騰した。

 中国国家発展改革委員会(発改委)は同政策を明らかにした文書の中で、このプロジェクトの下で作り出される電力の価格は石炭火力発電と同等以下になるとの見通しを示した。補助金なしの発電所は一部の電力市場取引への参加を免除され、送電事業者と固定価格で長期買い取り契約を結ぶ可能性があるという。

 政府は自然エネルギーへの投資ブームを受けた再生可能エネルギーの余剰発電能力と、高額な補助金を削減しようと努めている。2018年には太陽光発電事業者の記録的な増加を抑えて既存の電力を送電網に送り込むため、これらの事業者に対する経済的支援の削減を決めて市場を混乱させた。

 中銀国際研究(BOCIリサーチ)のアナリスト、トニー・フェイ氏は「今回の試みは投資判断に待望の確実性をもたらす。太陽光発電のサプライチェーンはより直接的な受益者となるだろう」と述べた。

 世界最大のポリシリコン製造会社であるGCLポリ・エナジーは4.2%、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能は9%、香港市場で値上がりした。ニューヨーク市場でもレネソーラが8.2%、ジンコソーラーが5%と、太陽光発電関連銘柄が値を上げた。

 発改委によれば、補助金なしの政策は認可を受けた事業者が20年末までに建設を開始すれば、プロジェクトが続く限り有効とされる。計画されたものの一定期間内に実現しなかったプロジェクトについては、補助金なしの計画を進めるため認可を取り消される可能性がある。福建省など一部の省では既に、開発計画の必要性について判断を迫る政府の指導により、太陽光および風力発電計画が中止される動きが出ている。

 中国国家エネルギー局は同政策に関する説明文書の中で、試験的プロジェクトの推進は、全ての新規風力・太陽光発電計画への政府補助金が中止されることを意味するわけではないと述べた。

 豊かな資源を持ち、電力消費が保証された地域が試験的プロジェクトの対象となる一方、その他の地域は再生可能エネルギー発電事業の電力価格や補助金を抑えるため、入札制度を使い続けることになるという。(ブルームバーグ Jessica Sui、Feifei Shen)