論風

消費増税不況の抜本対策 積み立て年金で経済再生を (1/3ページ)

大和田滝惠

 消費税引き上げの際に導入が予定されているポイント還元策は、9カ月間の実施期間が終了し、その直後の東京五輪も終了すると、いわゆる饗宴後の不況が重なって景気の大きな落ち込みが懸念されている。また、当ポイント還元策は制度の乱用や財源の膨張などの課題が指摘されている。そんな制度の不備がなく、とりわけ景気変動の段差を作らないために、持続可能な反動減対策として一貫した消費喚起の政策を用意し、早めにアナウンスしておくべきだ。どうすれば、頑固な消費不況を脱し、消費喚起を持続できるのか。(上智大学名誉教授・大和田滝惠)

 賃上げの限界

 消費不況の根源は将来不安であり、支給の先細りが避けられない年金不安が大きい。人々が注視しているのは将来の収入の見通しがよくないことであり、消費を控え貯蓄を増やしている。だから、逆に、将来の収入の見通しがよくなれば貯蓄を減らし消費は増えやすい。特に将来が長い20代や30代の消費性向は低調で、意外にも若い世代が貯蓄に励んでいる。収入が見込める勤労者世帯という指標でみても、可処分所得から消費支出を引いた黒字率は上昇し続けており、消費を控えて貯蓄する傾向を示している。

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