アップル、打開へ苦肉4択 5Gスマホ部品確保 競合に後れ

 第5世代(5G)移動通信システムに対応した米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の投入は早くとも2020年と予想されている。それでも同社は5G対応アイフォーン生産に必要な部品の確保で窮地に陥る可能性がある。サムスン電子は先月、5G対応モデルを発表しており、アップルは競合各社に後れを取る見込みだ。

 カウエンのアナリスト、マシュー・ラムゼー氏は、アップルがインテルのモデム製品に頼っていることから「難しい立場」にあると指摘する。状況の打開に向け選択肢は4つあるが、「どれも理想的とは言えない」と述べた。

 アップルの最初の選択肢は、5G競争の1年半後に、恐らくミリ波に対応しないインテル製の下位モデムを搭載して投入するというもの。ミリ波帯は、5G通信が利用可能な高い周波数帯。

 カウエンが挙げた第2の選択肢は、ライバルのサムスンからの5Gモデム調達だ。だがその場合、サムスンから厳しい条件を突き付けられる可能性が高いと指摘。華為技術(ファーウェイ)の5Gモデムは「議論されておらず」、台湾の聯発科技(メディアテック)は後れを取っていて、スケジュール的に間に合わないとした。

 第3の選択肢は、アップルが特許紛争を繰り広げているクアルコムと和解し、同社製モデムに戻すというものだが、カウエンは現時点で既に手遅れとなっている可能性があると指摘する。

 第4の選択肢は、インテルのモデム事業を買収し、社内で必要な部品を開発するというものだ。カウエンは「これは合理的だが高くつく長期的解決策」であり、「20年下期というスケジュールを考えれば非常に難しい」との見方を示した。(ブルームバーグ Ryan Vlastelica)