海外情勢

ジャンクフード規制統一を フィリピン食品業界、「学校近辺の販売」で要請

 フィリピンの主要食品メーカーと中小企業の96社で構成するフィリピン食品製造業協会(PCFMI)は、学校近くでのスナック菓子の販売に関する「ジャンクフード規制」の基準が地方自治体によって異なることから、統一化を求めている。

 現地経済紙ビジネス・ワールドによると、同協会のエンリコ・サルバドール広報委副委員長は「ジャンクフード規制の基準は自治体でそれぞれ違う。この実情を内務省と各自治体が把握してもらいたい」と話す。

 フィリピンを含む熱帯国でのジャンクフード嗜好(しこう)には、歴史的な背景がある。伝統的に甘味と脂肪分の多い加工食品が日常的に摂取されてきた。とりわけ、過酷な農作業など重労働では糖分補給が必須だったからだ。だが、現代の熱帯都市では、重労働は一部の業界だけであり、健康志向から、甘味やジャンクフードを避ける動きが強まっている。

 ジャンクフード規制について、一部の小売業者は禁止措置を順守しているが、全体のルールが不明確なままだと同協会は指摘する。

 一方、大手食品製造業者ネスレ・フィリピン企業事務担当のエルネスト・マセノン役員は「ネスレは既に小売業者から(規制基準の)明確化の要求を受けて対処している」と述べ、ネスレのフィリピン製品には問題はないとしている。

 現在、ジャンクフード禁止規制実施を明確化する都市には、マニラ首都圏のケソンシティがある。ケソンシティは2017年からジャンクフード規制を条例で施行している。この条例は、全ての学校から半径100メートル以内でのジャンクフードと糖分の多いソフトドリンクの販売と宣伝を禁じている。

 サルバドール広報委副委員長は「ジャンクフード規制に一貫性があれば、解決策もスムーズに進む。それを望んでいるだけだ」と語る。

 混乱の実例として、教育省の通達により、学校食堂で売られている甘味付け牛乳まで排除される動きが出ていることを指摘する。「もちろん、牛乳は子供たちの栄養のためにも、禁止されるものではないと考えている」とサルバドール副委員長は強調した。(シンガポール支局)

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