海外情勢

お金心配、退職しない高齢者 65歳以上、米で労働参加20%突破 (1/2ページ)

 家族の中で働くのは1人だけという世帯の消失が20世紀に始まった米国で今、高齢者の引退がなくなろうとしている。理由は同じで、お金の心配だ。社会保障のセキュリティーネットが揺らぐ中、年金プランを通じた蓄えは十分でなく、医療費高騰を背景に、仕事を引退するのは待ち遠しいというより、恐ろしい。

 資金運用を手掛けるユナイテッド・インカムの新たなリポートは、退職年齢の世代の労働参加率が57年ぶりに20%台に乗ったと指摘する。今年2月時点で働いているか仕事を探している65歳以上の割合は、1985年初めの10%を少し上回る水準から倍増。少なくとも学士号を持ち65歳以上で働いている人の割合は今、53%に上る。85年は25%だった。

 高齢の大卒従業員が増えたことで、この年齢層でのインフレ調整後の所得は平均7万8000ドル(約860万円)と、85年の4万8000ドルから63%増えた。一方で65歳未満の平均所得は5万5000ドルと、同期間の伸び率はわずか38%。ユナイテッド・インカムは国勢調査局と労働統計局(BLS)が最近公表したデータを基に算出した。

 BLSの報告書によれば、少なくとも2024年末まで労働参加率で最も力強い伸びを示す見通しなのがベビーブーマー世代。「24年までにベビーブーマーは60~78歳に達する」が、「社会保障給付を受け取る資格を得た後も、一部の人々は働き続けるだろう」としている。

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