海外情勢

母乳成分、大人にも健康 ヒトミルクオリゴ糖 “腸活”製品開発しのぎ (1/4ページ)

 米ダウデュポンやドイツのBASFなど化学大手や製薬各社が、母乳の主要成分の一つ「ヒトミルクオリゴ糖(HMO)」を活用した製品開発にしのぎを削っている。乳児の発育だけでなく成人に対しても間接的な免疫効果が高いことが分かってきたためだ。腸内環境を整えることで健康を維持する“腸活”への関心が高まっていることを背景に、関連市場が急拡大するとみられている。

 脳の成長寄与に期待

 HMOが新生児の脳の発育を促し、免疫システムの発達に作用するほか、感染への抵抗力を高め、防抗炎症の機能を持つことは知られていたが、ビフィズス菌や乳酸菌など人の健康維持に有用な善玉菌「プロバイオティクス」への関心が高まる中で、HMOの恩恵があらゆる世代に及ぶことがここへきて複数の研究で明らかになった。

 人工HMOは母乳にできるだけ近い代替品を生産するためにベビーフード業界が開発したものだ。「シミラック」ブランドでHMO添加の乳幼児用ミルクを手掛ける米製薬会社のアボット・ラボラトリーズは、20年に及ぶ研究を経て、2016年に初めて米ベビーフード市場にHMO添加ミルクを投入、今では15カ国で販売する。同社のHMO研究部門を率いるラシェル・バック氏は「乳幼児の発育には人工乳より母乳の方が良い一因はHMOが含まれていること。HMOはわれわれが解明したばかりの魅力的な宝の山だ」と話す。

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