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中国、30年には世界一の原発大国に (1/2ページ)

 中国の原発建設は、2011年3月に発生した東日本大震災によって勢いをそがれていたが、ここにきて再び各地での稼働や着工が相次いでいる。このままいけば、30年には米国に追い付いて世界一の原発大国になりそうだ。(拓殖大学名誉教授・藤村幸義)

 中国の原発専門家がこのほど発表した「中国核能(原子力エネルギー)発展報告(2019)」によると、昨年は合計7基の原発が商業運転に入り、年末現在の稼働数は44基となった。中国全体の発電量に占める割合も、4.22%へと上昇してきた。同報告は今後も年に6~8基の新規稼働が見込まれ、30年には米国などを追い越し、世界一の原発大国になると見込んでいる。原発の割合も10%にまで増えていくという。

 中国は1990年代から原発の稼働を開始した。2000年代に入って10%を超す経済の高度成長が続くと、電力不足を補うために稼働数も加速していった。

 さすがに東日本大震災が発生した直後には、安全点検を実施するとともに、新規の建設許可審査を中止するという措置を取った。その後も慎重な対応が続いていたが、昨年から再び積極姿勢に転じてきた。

 こうした背景には、中国の原発技術への自信が読み取れる。新しく稼働を開始した三門原発(浙江省)などでは、米ウェスチングハウスが開発した新型の設備を採用している。一方で国産化にも力を入れている。また太陽光発電が生産過剰によって市場が混乱してしまい、期待したほどの発展を見せていないという事情もあろう。

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