ジェーンズ・ディフェンス・ウオッチ

アジアに復帰する英王室海軍(下) 日本や「ファイブアイズ」との絆強化 (1/3ページ)

 ロイヤルネービー(英海軍)の23型フリゲート艦「アーガイル」が日本の海上自衛隊や米海軍との対潜水艦戦演習などに参加したのに続き、同型艦「モントローズ」も日米との3カ国合同の2回目の対潜演習に参加した。米海軍の対潜哨戒機や海自の護衛艦「むらさめ」、潜水艦と協力。乗組員はむらさめ艦上での演習会議にも出席した。

 水面下リスク増加

 米海軍はこうした3カ国間の訓練で重要な役割を担う。英海軍のオニール中佐は「海自は非常に信頼性が高く、非常に強力な自衛能力を有している。技術的課題がいくつかあるが、それは日本が北大西洋条約機構(NATO)加盟国でも、『ファイブアイズ(盗聴情報などを共同利用する『UKUSA協定』を締結した英植民地起源の米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国に英国を加えたアングロサクソン5カ国)』でもないため、すぐ使える“プラグイン”がないためだ」と指摘。この上で「しかし、その課題は米日の強力な関係によってほぼ全面的に軽減されるものだ。われわれは両国の関係の恩恵によって非常に強力な3カ国間協定を作り上げることができ、まさにそれを実践した」と話す。

 同中佐は「日米英3カ国をつなぐ車輪のスポークである米日、米英、英日それぞれの連携は3カ国全てに利益をもたらす。それは安全な通信やデータリンクの相互運用性と高度な対潜戦ミッションを達成する戦術の理解共有を融合し実現する能力を提供するからで、皆が利益を得る」と説明した。

 アジア太平洋では水面下のリスクが増加していることから、対潜戦はモントローズにとってひときわ重要な作戦だったのだが、海自、米海軍、英海軍の3者による訓練と、フランスやニュージーランド、米海軍の対潜哨戒機との別の機会の連携時に、モントローズはその海外での展開能力をテストしている。英海軍のジョーンズ大将によると、「同艦はわれわれが『完全武装』対潜戦と呼ぶ、掃海艇や潜水艦、対潜哨戒機、ヘリコプターを統合する能力を担っている」という。

 同艦は英海軍が所有する曳航(えいこう)ソナー機能を備えていないが、「完全武装」対潜戦にもたらす他の中核機能を持っている。

 オニール海軍中佐は「対潜哨戒機と持続的な指揮統制(C2)用の艦艇、艦載対潜ヘリコプターの組み合わせが強力な機能だ。われわれが実際に行った搭載ソナーによる潜水艦追跡機能や対潜哨戒機の活動を支援する艦載哨戒ヘリコプター「ワイルドキャット」のプラットフォーム機能、通信、C2の構成要素としても、やれることは山ほどある」と話す。

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