海外情勢

比、宝くじ売り場の業務停止 大統領が指示「大がかりな汚職に関与」

 フィリピンのドゥテルテ大統領は先ごろ、国内全ての宝くじ売り場の業務停止を指示した。運営団体の「汚職まみれ」を理由に挙げ、捜査当局に全容解明も命令。宝くじ好きのフィリピン国民には戸惑いが広がっている。

 「大がかりな汚職にあらゆる者が関与し、裁判所も許してきた」。ドゥテルテ氏は7月26日夜、何の前触れもなく宝くじ売り場閉鎖の声明を出した。直ちに出動した警察が同28日までに全国約2万1000カ所の宝くじ売り場を閉鎖した。

 宝くじを運営しているのは「フィリピン慈善宝くじ協会」。収益を医療サービスなどの社会福祉事業に充てているが、汚職事件も繰り返されてきた。2012年には、在任中に宝くじ基金計3億ペソ(約6億1000万円)以上を私的に使い込んだとしてアロヨ元大統領が逮捕された。

 パネロ大統領報道官は「大統領は救いようがない強欲さの悪党どもに激怒している」と強い調子の声明を出し、政権は前のめりになっている。一方、フィリピン労働組合会議は「売り場で働く人々が仕事や生計を立てる手段を失うのではないかと不安になっている」として早期再開を求めた。

 首都マニラ中心部の売り場の様子を見に来た20代の男性は、警察が窓口に張ったバツ印のテープを見て「本当に閉鎖するとは思わなかった。数少ない楽しみがなくなった」と肩を落とした。(マニラ 共同)

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