海外情勢

タイ、東南アジアの送電網ハブ拠点に自信 (1/2ページ)

 タイが東南アジアにおける広域送電網の構築という長年の構想を促進している。エネルギー政策企画事務局のワッタナポン局長はバンコクでインタビューに応じ、「地域送電網の中心的存在になるため、迅速な行動を心掛けている。われわれには既に、地域のハブ拠点になるという構想を支える能力とインフラがある」と強調した。

 余剰購入分を販売

 タイのソンティラット・エネルギー相は国内電力系統のクリーン化、価格引き下げ、効率性向上に取り組んでおり、地域送電網構築に向けた動きはその一環に当たる。タイはラオス・マレーシア間で仲介する電力取引量を増やすことになっているほか、カンボジアやミャンマーなど近隣諸国に対しては、国境を越えた電力取引に必要なインフラを整備するよう働き掛けている。

 ワッタナポン氏によると、電力取引の仕組みは単純だ。タイは自国向けにラオスから購入する余剰電力量を増やし、余った分をマレーシア、カンボジア、ミャンマーに販売する。ラオスはメコン川とその支流のダムで自国の需要を上回って発電している。

 東南アジア全域の発電所と消費者をつなぐ構想は20年余りの間、模索されてきたが、政府との連携不足や一部の国々でインフラ開発資金に支障があるなど、複数の問題に阻まれてきた。

 国際送電網は欧州以外では珍しく、インフラ構築に費用がかかる上、技術的、法的ハードルを解消する必要がある。だが、国際エネルギー機関(IEA)によれば、エネルギーの安全保障を高め、利用されていない再生可能エネルギーを開発する機会が増えるなど、実現により得る恩恵は大きい。

 タイにはラオスとマレーシアとの間に既存の送電線がある。ワッタナポン氏によれば、マレーシアは昨年から、タイ経由でラオスから10万キロワットの電力を購入しており、これを30万キロワットに増やそうとしているという。カンボジアとミャンマーの国境の町でも同様にタイから少量の電力を購入しているが、ラオス、マレーシア並みの取引規模に達するにはインフラ整備が必要だと指摘する。

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