株価・外為

「1ドル100円割れ」でも、まったく驚かない理由 「異常な円高」ごく短期 (4/4ページ)

 中国や欧州でも景気の下方リスクが高まっている

 もし、FOMCなどの場でFRB関係者の見解の相違が解消されていないことが確認されるなら、8月上旬のように局所的にドル買い・円売りの取引が増えることが考えられる。反対に、FRBの政策方針が金融緩和にシフトすると考えられる場合、内外金利差の縮小から、従来以上に円高が進むこともあり得る。FRBの金融政策のスタンスがどうなるかは、ドル/円の為替レートに無視できない影響を与える。

 また、米国以外の国や地域でも、景気の下方リスクが高まっている。中国経済は成長の限界を迎えている。度重なる景気刺激策にもかかわらず、十分な効果が表れていない。中国経済は一段と厳しい状況を迎える可能性がある。ユーロ圏経済はドイツを中心に景気後退懸念が高まっている。それを反映して、ドイツの国債流通市場では短期から30年まで全ての国債の流通利回りがマイナス圏に落ち込んだ。

 やや長めの目線で考えると、円はドルなどの主要通貨に対して買われやすいだろう。ただ、米中の通商協議への思惑なども絡み短期的にはドルが反発する可能性も排除はできず、当面は不安定な展開となることも考えられる

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 真壁 昭夫(まかべ・あきお)

 法政大学大学院 教授

 1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員、信州大学経済学部教授などを経て、2017年4月から現職。

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 (法政大学大学院 教授 真壁 昭夫)(PRESIDENT Online)

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