海外情勢

AIで運転中の携帯使用監視 豪の州政府、カメラ45台設置へ

 オーストラリアの最大都市シドニーを擁するニューサウスウェールズ州政府は、車を運転中に携帯電話を操作している人を検知できる人工知能(AI)搭載のカメラを12月までに州内に45台設置し、取り締まりを強化する意向を明らかにした。「運転中の携帯使用に言い訳は認めない」としている。

 固定式も移動式もあるといい、設置場所は明らかにしない。カメラはドライバーが手に持っているものとナンバープレートを検知でき、携帯電話を操作していないドライバーはAIが撮影対象から外す。天候に関係なく24時間いつでも検知可能で、州政府によると、こうしたカメラの導入は世界で初めて。

 既に2カ所に設置されたカメラを半年間、試験的に作動させたところ、カメラに写った850万台のうち10万人以上が運転しながら携帯電話を操作していた。同州では今年、運転中の携帯操作で1万6500人以上が警察に摘発されている。

 導入開始から最初の3カ月間は警告にとどめるが、以降は344豪ドル(約2万5000円)の罰金が科され、運転免許から5点減点される。

 近距離無線通信「ブルートゥース」を介した通話などは認められている。(シドニー 共同)

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