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若者と中高年がいがみ合う“世代間戦争” 大流行した「OK BOOMER」 (2/2ページ)

 大統領選でも焦点

 来年の大統領選では、2000年以降に成人したミレニアル世代の有権者数が、ベビーブーマー世代を初めて上回る。こうした怒りを抱える若者たちをどう取り込むかも重要な焦点だ。

 米調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、ミレニアル世代の支持政党は民主党59%に対し共和党32%と、民主党が大きく上回る一方で、ベビーブーマー世代では民主党が48%、共和党支持者が46%と拮抗する。

 民主党候補の中でも若者の支持を集めるのは、急進左派的な政策を掲げる人たちだ。その筆頭格で、大統領選の民主党指名争いで上位のバーニー・サンダース上院議員(78)がニューヨークで開いた集会に参加したバーテンダーの男性(29)は、「大学授業料の無償化、国民皆保険の政策を支持している。若者の苦しい事情を理解して、支援してくれるサンダース氏が理想だ」と話した。

 米国でミレニアル世代は、08年のリーマンショックの影響やグローバル化に伴う格差拡大に直面し、「親の世代よりも貧しくなる初めての世代」といわれる。急進左派に期待を寄せる男性の言葉には、経済的に不利な立場に置かれているとの意識が強く反映されている。

 「いい加減にしてくれ」

 左派の非営利団体は今月はじめ、大統領選の民主党有力候補で中道派のジョー・バイデン前副大統領(76)を批判する動画をユーチューブに公開した。

 バイデン氏が昨年1月の集会で、1960年代、70年代の若者がベトナム戦争、公民権運動などを経験し困難が多かったことを振り返りつつ、「今の若い世代は厳しい環境に置かれているというが、いい加減にしてくれ。それには共感できない」と述べたことを取り上げたものだ。

 バイデン氏の発言は、不満を言うよりも政治に参加するべきだと呼びかける中でのものだったが、動画では若者たちが「ジョー・バイデン氏には何も共感できない」とばっさり切り捨てた。

 民主党内の争いを大きく左右するほどに顕在化してきた若者世代の不満意識。これを手放したくない左派勢力は、バイデン氏が「若者に冷たい候補」と印象付けようと躍起だ。

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