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日本と中国・上海を結ぶ飛行ルートの増設調整 混雑緩和へ来春にも

 日中両政府などが日本と中国・上海を結ぶ飛行ルートの本数を増やす方向で調整を進めていることが2日、分かった。1日数百便が運航するアジア有数の大動脈の混雑緩和と安全性向上が狙い。増設を提案した国連の専門機関、国際民間航空機関(ICAO)は来春の実施を目指しており、来夏の東京五輪・パラリンピックに向けた増便にも対応できるようにする。

 ICAOと日本政府の関係者が明らかにした。中国の航空各社は10月末からの冬ダイヤで日本路線を大幅に増やし過去最多となっており、日中関係改善の流れの中、中国人観光客がさらに増え、日本の観光振興に追い風となる可能性がある。

 日中などが検討しているのは、成田や名古屋、福岡など日本国内の空港から福江(長崎県五島市)上空を経由し、上海に至る飛行ルートの増設。1983年に開設された際は1日10便程度だったが、最近は数百便に急増し、混雑緩和が課題となっていた。

 増設するルートの本数や具体的な経路は日中などの航空当局が今後詰める。ICAOは、関係国が来年初めに正式合意し、来春の運用開始を想定している。日本政府関係者は「実現すれば輸送容量が増大し、訪日旅行者数の増加に貢献できる」と期待している。

 この飛行ルートの間に位置する韓国の飛行情報区(FIR)の管制業務はこれまで日本と中国が肩代わりしてきたが、ルート増設に合わせて韓国が一元的に管制業務を担う方向でも日中韓3カ国が調整を進めている。

 国土交通省と中国民用航空局は9月2日、中国の航空会社による成田乗り入れの制限を段階的に緩和する内容で合意。北京、上海から羽田、成田以外の地方空港への便数制限も撤廃していた。(共同)

【用語解説】国際民間航空機関(ICAO)

 国際民間航空の健全な発展や安全飛行の増進などを目的に1947年に発足した国連の専門機関。日本は53年に加盟し、現在の加盟国は193カ国。本部はカナダのモントリオール。テロ対策に関する条約策定、国際航空のガイドライン作成などを担う。少なくとも3年に1回、総会を開く。総会で選ばれる36カ国の代表(任期3年)で構成する理事会が中心的な意思決定機関で現在は日本、中国、米英などがメンバー。(共同)

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