海外情勢

アラムコ株「かなり割高」 評価額との乖離広がり海外上場難しく

 サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの時価総額が12日、2兆ドル(約217兆円)を突破した。事実上のサウジ指導者であるムハンマド皇太子が掲げていた時価総額目標を上場2日目で達成した。

 首都リヤドのサウジアラビア証券取引所(タダウル)に11日上場したアラムコは、12日の取引でも前日に続き、値幅制限の上限いっぱいの10%高となった。株価は38.7リヤルに急伸した。ムハンマド皇太子が約4年前、アラムコ上場計画を表明した際に言及した時価総額2兆ドルという目標を超えた。

 新規株式公開(IPO)価格に基づく時価総額は1兆7100億ドルだったが、11日の取引初日の終了時には1兆8800億ドルに膨らんでいた。

 評価額が高過ぎるとの見方から外国人投資家に敬遠され、最終的には国内証券取引所で公開されたのは1.5%にとどまった。

 ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、サリー・イルマズ氏は「株価が高すぎることもあってアラムコの株式公開への海外投資家の反応は冷ややかだった。3.9%の配当利回りや4.3%のフリーキャッシュフロー利回りは世界の同業を大きく下回っており、かなり割高だ」と分析した。

 ブルームバーグが世界の資産運用会社を対象に先月行った調査では、アラムコの評価額は1兆2000億~1兆5000億ドルだった。アナリストの評価額との乖離(かいり)が広がったことで、海外での上場は一段と難しくなる。アラムコ株を敬遠した多くの海外投資家は、企業投資への懸念と、ドローンによる同社施設への攻撃などの脅威にも言及していた。(ブルームバーグ Filipe Pacheco)

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