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米中貿易協議「第1段階」が合意 米は対中追加関税を見送り

 【北京=三塚聖平、ワシントン=塩原永久】中国政府は13日夜、米中両国による貿易協議で「第1段階」の合意に達したと発表した。中国国営新華社通信によると、米国が中国製品に対してかけている追加関税を段階的に取り消すことでも一致したと表明。米国と中国が互いの製品に追加関税をかけ合う貿易戦争に突入してから約1年半となるが、大きな転機を迎えるとみられる。

 トランプ米大統領は13日、「中国ととても大きな合意に達した」とツイッターで述べた。「中国は多くの構造的変更や、大規模な農産品、エネルギー、製造業品の購入に合意した」とも言及、「ただちに第2段階の貿易協議をはじめる」と強調した。15日に予定されていた中国への追加関税については「課されない」と書き込んだ。

 中国側の発表によると、第1段階の部分合意は、知的財産権の保護や技術移転の強要、食品・農産品、金融サービス、為替、貿易拡大など9項目に及ぶ。文書の正式署名に向けて、具体的な作業を進めていると中国側は説明している。

 中国側は「この協議は中米両国が経済貿易分野の協力を強化する上で有益である」と指摘。その上で「中米経済貿易関係の安定発展を促進する」と意義を語った。

 一方、米通商代表部(USTR)の説明によると、すでに追加関税を適用している中国からの輸入品の計3700億ドル分のうち、2500億ドル分に課した25%は据え置き、1200億ドル分を7・5%とするという。

 米政府は15日に中国への「第4弾」制裁関税の後半部分の発動を予定していたが、発動期限が寸前に迫る中での合意発表となった。

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