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福島原発の廃炉作業でミス頻発「現場は苦しい戦い。人員増強を」

 原子力規制委員会は16日、福島第1原発の廃炉作業で頻発するミスをめぐり、東京電力の小早川智明社長と東京都内で意見交換し、更田(ふけた)豊志委員長は「現場は苦しい戦いをしている。必要なのは兵力(人員)の増強だ」と述べた。

 小早川氏は、最近のミスを分析した結果、事前確認が不十分だったという共通要因が判明したと説明。今後の対応について、現場を把握する能力の向上を挙げた上で、「現場を重視する」と強調。東京本社からの異動や採用により、福島第1で働く社員を約1070人(昨年10月時点)から4月に70~90人増やす方針を明らかにした。廃炉の工程管理や安全確保を図るため組織改編するという。

 更田氏は、人員増強を評価する一方で、東電の説明について「『能力が高ければミスは起きなかった』と言われることが、現場にとって前向きな動機づけになるのか疑問だ」と厳しい口調で批判。人員強化の必要性を繰り返し強調した。

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