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優良技術の収益化へ情報支援 テックコンシリエCEOに戦略を聞く

 テックコンシリエ・鈴木健二郎社長に聞く

 技術資産の活用支援を行う企業コンサルティング会社として昨年4月に誕生したテックコンシリエ(東京都千代田区)。今年、新たな事業分野へ挑むという鈴木健二郎社長兼最高経営責任者(CEO)に戦略を聞いた。

 --優良技術があるのに収益化できていない、そんな日本企業の課題を解決するため、技術資産のマネジメント能力の立て直しを提唱、支援されてきた。新分野とは何か

 「企業が意思決定をする上で必要となる事業環境情報の実装と活用を支援する事業だ。ある技術で稼げる収益高やビジネス機会を検討して社内の開発委員会へ提案するためには技術トレンドや市場環境などの情報を集め、分析することが必要。このため近く、テックコンシリエ・インプリメントという事業環境情報処理システム会社を新設する」

 --具体的には誰を対象に何をする会社なのか

 「まずは企業で技術開発とその活用提案を行っている技術者およびマネジャーたちのために、特許や論文情報に加えて国際規格や標準、他社の営業情報や売り上げ情報などを整理して提供する。情報は既存の情報提供会社との連携やウェブで公開されている情報をクローリングして集める。いわば、技術資産マネジメントで必要な情報を集約したポータルを作る」

 --技術活用には情報が必要になる

 「よく聞くのは、技術的な情報の報告は得意だが、その技術の活用についてプレゼンテーションがうまくやれないために、せっかくの技術開発提案が通らないという話だ」

 --意思決定には社内情報とのひも付けも必要では

 「当然、社内の特許や実験データ、社内基準や規定、営業で集めた顧客情報、製品コストや収益の情報も必要だ。これらを含めた情報を集めて、ITシステムを使った初期的な分析を行い、研究開発に携わる人たちが研究リポートや開発提案をし、社内での情報共有をしやすくするサービスを構想している。既に開発に着手しており、今夏以降、サブスクリプション(定額制)型サービスとして発表、提供する。個々の企業内にこのような情報環境を独自構築することも可能で、先行して対応を開始する。価格は検討中だ」

 --情報を集めた後の分析能力も問われるのでは

 「そこはテックコンシリエがコンサルティングする。われわれは企業自身が技術資産を自律的にマネジメントできるようになることを考えている。インプリメントの社名はシステムによる事業環境情報の実装だけでなく、人がアウトプットすること、何をどう使うかまで、企業に寄り添っていきたいとの思いを込めている」(知財情報&戦略システム 中岡浩)

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