国内

首相記者会見全文(11)「若者も東京にとどまっていただきたい」

=(10)から続く

--若者に帰省の動きがかなり出ている。

 「あの冒頭申し上げましたようにですね、この新型コロナウイルス感染症は、感染していても症状が出ない場合があります。症状が出ないことによって気づかずに人に感染させてしまうという恐ろしい点があります。ですから、自分も感染しているかもしれないという思いをですね、特に若い皆さんには持っていただきたいと思います」

 「若い皆さんは非常に活動的ですし、体力もありますし、免疫も強いですから、なかなか症状が出てこない。ですから、自分がもしかしたらお父さんやお母さんやおじいちゃん、おばあちゃんたちにうつしてしまう。高齢者にうつしてしまえば、これは重症化していくリスクが高いという観点からですね、東京においても、いわば都市封鎖、ロックダウンのようなことは行いませんから。経済社会の機能は維持をしていきますから。ぜひですね、ぜひ東京にとどまって、できるだけ東京にとどまっていただきたいというふうに思います」

--医療崩壊について。他国の現場では、生存する可能性がより高い患者を優先する命の選択を迫られている。日本でも起こるかもしれないことをどう考えるか。SNS(会員制交流サイト)の有益性に触れたが、ネットの声も届くこともあると考えていいか

 「まず始めにですね(医療に優先度を付ける)トリアージについては、そういう事態にならないように全力を尽くしますが、医療現場にとってですね、大変つらい事態ですよね。医療提供態勢とのバランスにおいて、A、Bという患者があれば1人しか対応できない。どちらをとるかという、そういう判断なんだろうと思います。われわれとしては。そういう状況にならないように重症者対策を中心に、医療提供態勢を強化することも大変重要だと考えております」

 「このため今回の経済対策では、医療提供態勢の整備に最優先に取り組むこととしておりまして、病床の確保や医療機器の整備、呼吸器疾患の専門医、看護師などの確保、ガウンなどの医療の確保などもしっかりと強化をしていきたいと思っております」

 「今現在の段階では、われわれはそういう状況にもちろんなっておりませんし、先ほど医療提供態勢がだんだん逼迫してきているということを申し上げましたが、今の段階では、軽症者あるいは無症状の方も病院で収容されておりますが、先ほど申し上げましたように、ホテルチェーンの皆さん、これ、関東圏で1万室あるわけでありますから、そちらに軽症者の皆さんにまず移っていただければ、重症者の皆さんの病床も相当程度、これは空きが出てまいりますから、そういう態勢をしっかりと整えていきたい。また重症化しやすい、高齢者の皆さんへのですね、感染をできる限り抑える対策にも力を入れていきたいと、こう思っています」

 「そしてネットについては、例えば災害のときもそうなんですが、ネットで取る情報というのはすごい早い場合があります。むしろ、現場、政府や都道府県の現場から上がってくるよりも、リアルタイムでですね、どうなっているっていう情報を写真とともに上がってくる場合もありますから、安倍晋三政権になってからですね、それを活用するというシステムも作りました。災害においてはですね。今回もですね、医療現場、あるいは地域やわれわれの手の届かないところの情報を、しっかりと集めるようにしています。われわれもネットから出てくる情報をしっかりとつかみながら対応していきたいと思っています」

=(12)に続く

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