海外情勢

ニューヨーク市が活動再開 市場楽観、主要指数軒並み上昇

 米国のリセッション(景気後退)入りが正式に宣言された8日、S&P500種株価指数はロックダウン(都市封鎖)の緩和を受け、前週末比1.2%高の3232.39となり、年初来の下げを全て埋めた。同指数にとって唯一残された目標は新型コロナウイルスの感染拡大前に記録した過去最高値だ。

 米最大の新型コロナ感染都市だったニューヨーク市で同日、3カ月ぶりにロックダウンが解除され経済活動が再開された。市中心部では経済活動再開の第1段階として、店頭での商品受け渡しに限定はされたものの、不要不急の買い物ができるようになった。景気回復に対する楽観が強まったことを背景に同日のニューヨーク株式市場では主要指数が軒並み上昇した。

 S&P500種が10兆ドル(約1080兆円)の時価総額減少を伴う相場底入れから年初来騰落率プラスに転じるまでに要した日数はわずか53日だった。同日は11営業日で9日目の値上がりとなり、3月23日に付けた今年の安値からの上昇率は約47%に達した。終値は3232.39と、過去最高値まであと5%足らずだ。

 アンコラ・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、デビッド・ソワビー氏は「最も楽観的な強気派でもこれは予想できなかっただろう」と語った。

 上昇があまりに猛烈かつ急ピッチだったため、S&P500種は5日時点でブルームバーグ集計の株式ストラテジストによる年末予想平均を約10%も上回った。これほど大きな差が生じたことはいまだかつてない。

 株高はウォール街のエスタブリッシュメント(既存勢力)に衝撃を与えた。最初に目立ったのは大型ハイテク株や外出自粛で恩恵を受ける銘柄の連騰だった。ナスダックの株価指数は1カ月前に年初来の下落分を取り戻していたが、8日には110.67ポイント高の9924.75と過去最高値を更新した。先週発表された5月雇用統計で非農業部門雇用者数は予想外に前月比250万人増え、景気が回復基調にあることが示されたことも株高の動きを後押しした。(ブルームバーグ Sarah Ponczek、Claire Ballentine)

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