海外情勢

中国でネット国際見本市 コロナ禍で新たな商談模索

 世界最大級の見本市、中国輸出入商品交易会(広州交易会)が15日開幕する。新型コロナウイルス感染拡大による影響で前例のないオンライン開催となり、中国東部にある寧波萌恒工貿の営業部隊は売り込みに向けてライブ配信のトレーニングに励んでいる。

 広東省広州市で年2回開かれる広州交易会は通常なら20万余りの外国バイヤーが展示ホールに詰めかけるが、新型コロナでそれが不可能になった。

 寧波萌恒のマーケティングマネジャー、ウェンディ・マー氏は「世界のあらゆるところでロックダウン(都市封鎖)が行われ、1月から顧客に会うことができていない。当社は存続しており、われわれのことを忘れないで、と伝えられればいい」と話す。

 オンライン版の広州交易会では、訪問客がさまざまなライブ配信セッションや企業ブースを備えた“仮想ホール”を回ることができる。具体的なニーズを持つバイヤーならカテゴリーを選んだり、出展者を探したりすることも可能だ。訪問客にとっては足に疲労がたまりにくいのが朗報だが、商品に直接触れることができないのが難点だ。

 出展者は新しいシステムで信頼を構築する方法を模索している。金づちやおのなどの製造を手掛ける山東磐古工具で輸出担当マネジャーを務めるグレース・ガオ氏は、工場や従業員を紹介する仮想現実(VR)の映像準備で大忙しだ。同氏は「これまで見込み客は当社製品しか見ることができなかったが、今年はオンライン手段を通じて職場環境も即座に見てもらえる。より早く信頼を醸成できるかもしれない」と語る。

 バーチャルインフラの設計を担ったテンセント(騰訊)は、自社のクラウドや会議技術を使って仲介やプレゼンテーション、商談、契約を可能にした。ライブ配信以外にも、インスタントメッセージを用いてバイヤーと出展者が内々にやり取りすることもでき、リアルタイムの翻訳サービスも提供する。

 広東省にあるアルミプロフィル工場の輸出ディレクター、リサ・ソン氏は「当社の顧客に心配があっても、航空券をすぐに手配することはできない。今後は当社ショールームのライブチャットでやり取りすることができる。広州交易会はわれわれが試してみるきっかけになった」と述べた。(ブルームバーグ Jinshan Hong、Miao Han)

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