海外情勢

3800キロ海底ケーブルで送電、豪からアジア向け 太陽光の経路調査

 総延長3800キロメートルの海底ケーブルを敷設し、オーストラリアの巨大太陽光発電所からシンガポールに電力を輸出する「サンケーブル・プロジェクト」に向けた経路調査がスタートする。

 プロジェクトには豪ソフトウエア企業、アトラシアンの共同創立者、マイク・キヤノンブルックス氏と豪鉄鉱石輸出会社、フォーテスキュー・メタルズ創業者のアンドリュー・フォレスト氏が出資。豪パースを拠点に地球物理探査を手掛けるガーディアン・ジオマティクスが、高圧直流送電ケーブル敷設の経路調査の契約を勝ち取った。

 キヤノンブルックス氏は「豪州がクリーンエネルギー分野での優位性を生かし、石炭・ガスの輸出収入への依存を断ち切るための糸口となる」と同プロジェクトの推進を提唱してきた。

 ガーディアン・ジオマティクスは「今回の調査は太陽光エネルギーをアジアに輸出する数十億ドルをかけた画期的プロジェクトの最初の一歩だ」と発表した。

 またプロジェクトの運営に当たるサンケーブルによると、プロジェクトが完了すればシンガポールの電力総需要の5分の1相当を供給でき、同国の天然ガスの輸入削減の一助となる。また同社はインドネシアともケーブルでつなぐ計画としている。

 プロジェクトにはキヤノンブルックス氏とフォレスト氏が関係するファンドが昨年11月から資金調達に当たっており、事業総額は200億豪ドル(約1兆4244億円)前後に達するとみられる。2027年の供用開始を目指している。

 サンケーブルはまた、豪北部準州ノーザンテリトリーの州都、ダーウィン郊外に50メガワット規模の巨大蓄電池設備設置計画を進めている。施設建設の当初の目的は地元への送電のバックアップだったが、豪州と東南アジア諸国を結ぶ送電プロジェクトに向けたより大きな蓄電設備の一環に組み込んだ。着工予定は21年で、22年の試運転を目指す。(ブルームバーグ James Thornhill)

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