海外情勢

米、インフラ整備1兆ドル 公共投資で景気てこ入れ策検討

 米トランプ政権は新型コロナウイルス感染拡大に対応した景気てこ入れ策の一環として1兆ドル(約107兆円)規模のインフラ整備計画の策定に着手した。複数の関係者が明らかにした。道路や橋など従来型のインフラ整備向けに資金の大半を充当する内容だが、第5世代(5G)移動通信インフラや地方でのブロードバンド整備にも資金を充てるという。

 計画の暫定版は運輸省が策定を進めている。トランプ大統領は18日のホワイトハウスでのイベントで地方でのブロードバンドアクセスについて話す予定。

 関係者によれば、現行の米インフラ支出法が9月末で失効することから、同法を延長するか新たな法律制定の必要があり、トランプ政権はこの機会を幅広い包括的経済対策を推進する選択肢の一つと捉えている。関係者は大統領の提案が最終案ではなく、未公表であることを理由に匿名で語った。

 現在、共和、民主両党とトランプ大統領は、新型コロナウイルス感染拡大が引き金となりリセッション(景気後退)入りした米経済への追加刺激策の時期と範囲について議論している。

 下院民主党は既に5年間で5000億ドルを支出するインフラ整備案を提示している。トランプ政権のインフラ計画草案の期間や財源は不明。

 米大統領選に向けた各種世論調査でバイデン前副大統領がリードを広げる中、トランプ氏は景気てこ入れを急いでいる。ホワイトハウスは新型コロナ感染拡大に伴う追加対策で、個人向けの財政支援からインフラ投資などの経済成長促進策に移行するための方法を模索している。

 ホワイトハウスのジャッド・ディアー報道官は「トランプ大統領は就任以来、老朽化が進む道路や橋などを刷新し、次世代産業に投資し、経済の効率化を促進するための超党派のインフラ整備計画に真剣に取り組んできた」としている。

 トランプ氏は2016年の選挙期間中からインフラ投資拡大の必要性を訴えてきた。米経済が新型コロナウイルスにより大きな打撃を受けたため、3月、議会に対し2兆ドル規模のインフラ法案の可決を求めた。

 トランプ氏は約2年前にもインフラ投資に1兆5000億ドルを投じる法案の承認を議会に求めたが、前回の米大統領選をめぐるロシア疑惑問題で協議が打ち切られた経緯がある。(ブルームバーグ Jenny Leonard、Josh Wingrove)

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