海外情勢

米が欧州製品に新関税検討 31億ドル相当、最高100%の可能性

 米通商代表部(USTR)は25日までに、フランス、ドイツ、スペイン、英国からの31億ドル(約3300億円)相当の輸入品に新たな関税を課す検討に着手した。トランプ政権が欧州連合(EU)に圧力をかける追加手段となり、この夏に広範な米欧貿易戦争に発展する可能性が出てきた。

 USTRはオリーブやビール、ジン、トラックなどに新たな関税を導入するほか、航空機やチーズ、ヨーグルトなどに対する関税を引き上げたい考えだ。7月26日まで1カ月間にわたり意見を公募する。

 関税率は最高で100%となる可能性もある。その場合、米国におけるこうした輸入品の価格は2倍になり、米市場への参入が全く不可能になることもあり得る。

 米国がこの関税賦課を実行に移せば、欧州の高級ブランドや酒類メーカーが打撃を受ける。両分野を傘下に持つフランスのモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)はとりわけ大きな影響を被りそうだ。ジンへの課税は、英ディアジオなどの利益に響く可能性がある。

 米国は既に昨年、ドイツ、アイルランド、イタリア、スペイン、英国産のウイスキーやリキュール、飲料に25%の関税を課しており、追加関税はこれに上乗せすることになる。

 米国の動きは航空機メーカーへの補助金をめぐる15年に及ぶ欧州との対立に関係している。世界貿易機関(WTO)は数年前に米欧双方がそれぞれの航空機業界に対し違法な支援をしているとの判断を下し、昨年10月には欧州エアバスの補助金に対する報復として、米国が75億ドル相当のEU製品に関税を課すことを認めた。来月には米国のボーイングへの支援に関する判断を下す。(ブルームバーグ Bryce Baschuk、Joe Mayes)

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