国内

東京都知事「感染拡大警報」に危機感あらわ 感染者連日100人超

 「『感染拡大警報』、この状況に東京都はあるということを、都民の皆さんと意識を共有したい」

 東京都の小池百合子知事は15日、臨時の記者会見を開き厳しい表情でこう呼びかけた。7月2日以降、都内の新規感染者はほぼ連日100人を上回っている。小池氏は危機感をにじませつつも、感染拡大防止と経済活動の両立を目指すための方向性を示した。

 新宿区では、ホストクラブやキャバクラといった夜の街関連の感染者が相次ぎ、都内の感染者数を押し上げている。保健所の業務は「パンク状態」にあるとされ、小池氏はここへの支援を明らかにした。

 具体的には、同区内にある都健康安全研究センター内に支援拠点を設置。職員ら10人程度を派遣し、感染経路の調査や感染者の入院先の調整などにあたる。いわば「第2保健所」として、新宿区の保健所機能を補完する。当面は新宿区の応援に専念するが、小池氏は「他の区市についても積極的に支援していく」と述べた。

 このほか、感染者を受け入れる医療体制については、2700床の病床確保を進めているとした。豊島区は夜の街対策としてホストクラブの従業員にPCR検査を実施し、必要に応じて休業要請を出す場合に協力金を財政支援する枠組みを打ち出している。小池氏は、こうした区市町村の取り組みを支援する考えを改めて示した。

 その上で、各区などと連携しながら地域の状況を確認し、都として改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づきピンポイントで休業要請を出す可能性にも言及した。

 一方、小池氏は事業者や都民に対しても協力を要請した。夜の街関連の飲食店などの事業者には感染防止策の徹底を求め、利用者側にも「消毒や換気、マスクの着用をしていないお店の利用は避けてほしい」と具体的に呼びかけた。

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