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遠のく財政健全化 新型コロナで目標達成さらに厳しく

 内閣府は31日、政府の経済財政諮問会議で、新型コロナウイルス感染拡大を反映した最新の中長期財政試算を示した。必要経費を借金に頼らずにどの程度賄えるかを示す国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化の達成時期は、令和11年度とし、年初の前回試算から2年後ずれした。政府は7年度のPB黒字化の目標を維持しているが、達成はさらに遠のいている。

 試算で想定したシナリオのひとつである「成長実現」ケースでは、コロナ禍による需要不足の解消などで日本が成長軌道に回復すると想定。経済成長率が中長期的に実質2%程度、名目3%程度を上回ると仮定した。

 この場合でも、景気低迷による法人税などの税収の大幅減や感染症対策などを盛り込んだ2度の補正予算の編成が響き、黒字化を目指す7年度には7兆3千億円の赤字と予測。前回試算(3兆6千億円の赤字)よりも大幅な悪化を見込む。11年度の黒字は3千億円とした。

 また、日本銀行が掲げる消費者物価上昇率2%目標を達成するのは令和6年度以降とし、前回試算よりも1年後ずれした。

 一方、実力通りの潜在成長率(1%程度)並みにとどまる「ベースライン」ケースでは、7年度の赤字は12兆6千億円、11年度は10兆3千億円の赤字と予測。消費者物価上昇率は11年度でも0・7%程度とした。

 内閣府は1月と7月の年2回、中長期の財政試算を作成している。PBは社会保障や公共事業などの政策的経費を税収などでどれだけ賄えるかを示し、赤字は将来世代への「つけ」を意味する。

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