海外情勢

FRB議長が政策戦略見直しを表明「近く完了」 金利は据え置き

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は29日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の記者会見で、検討を進めてきた金融政策運営の戦略や手段、コミュニケーションをめぐる見直しを近く完了すると表明した。

 政策の見直しは新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時的に先延ばしとなっていた。議長は「今回の会合で議論を再開した。長期的な目標と金融政策戦略に関する声明の内容を充実させる可能性が議論の焦点だった」と指摘。その上で、「今日、詳細を伝えることはできないが、今後も進展を続け、近いうちに検討を終えることになると確信している」と話した。

 米金融政策の専門家らは2018年11月に最初の発表があったこの見直し作業について、9月に完了すると予想。将来の利上げのタイミングと失業率およびインフレ率の特定の目安とをリンクさせることで、金利の道筋に関して一段と強力なガイダンスを金融当局が発表すると見込んでいる。

 パウエル議長は記者団との質疑応答で、「われわれが長期の目標と金融政策戦略の声明に加えようとしている変更はかなりの程度、政策運営で既に実行している方法を実際に体系化するもので、そのことを認めて文書にして発表することにすぎない」とした上で、発表の「正確なタイミングを示すことはできない」とコメントした。

 一方、FOMCは主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0~0.25%に据え置くことを決めた。新型コロナからの回復が安定しない中、米経済を支援するためにあらゆる手段を活用すると改めて表明した。

 パウエル議長は記者会見で、米国の経済低迷について「われわれが経験したことのない厳しさだ」との認識を示し、「経済の今後の道筋は極めて不透明であり、大部分はウイルスを抑制できるかどうかに左右される。実際、ここ数週間は感染者数の増加と、それを抑制する措置が再度講じられていることが、経済活動の重しとなり始めている兆しが見られる」と述べた。

 FOMC声明は前回に続き、新型コロナが「中期的に経済見通しに重大なリスクをもたらす」「経済が最近の出来事を乗り切り、最大限の雇用と物価安定の目標を達成する軌道にあると委員会が確信するようになるまで」FF金利をゼロ付近で維持するとした。(ブルームバーグ Matthew Boesler)

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