海外情勢

米公聴会でGAFA支配を猛批判「一部は解体必要」 大統領令で規制も

 「GAFA」と呼ばれる米巨大ハイテク企業4社の最高経営責任者(CEO)が29日、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑惑をめぐる議会公聴会にそろって出席し、5時間余りにわたり質問を受けた。超党派の議員らは、各社が圧倒的な力でライバル企業を制圧し、競争を阻害していると非難。「解体」を求める意見も出た。トランプ大統領は同日のツイートで大統領令による規制強化も辞さないと表明した。

 大統領令で規制も

 下院司法委員会の反トラスト小委員会公聴会に出席したのはグーグルの親会社アルファベットのピチャイ、アップルのクック、フェイスブックのザッカーバーグ、アマゾン・コムのベゾスの各CEO。

 グーグルはネット検索とオンライン広告に対する支配力、アップルは各アプリに対する支配力、フェイスブックは競合企業の買収、アマゾンは同社サイトに出品するサードパーティー販売業者への支配力がそれぞれ焦点となった。

 シシリン反トラスト小委員長(ロードアイランド、民主)は閉会に際し、4社が「独占力を有している。一部は解体する必要があり、全社とも厳しく規制される必要がある」と述べた。

 4人のCEOはビデオ会議システムを通じて参加。4社のCEOが公聴会にそろって出席したのは初めて。

 公聴会では与野党双方からの批判が相次いだ。民主党議員は4社が市場で持つ支配力についてそれぞれ追及した一方、共和党議員は主にグーグルとフェイスブックでの反保守的な偏向に不満をぶつけた。

 フェイスブックに対しては、2012年のインスタグラムの買収が「競争相手の無力化」を目的としていた証拠を示す資料が提示され、独占禁止法が禁じる反競争的買収に当たるのではないかとの指摘があった。

 これに対し、ザッカーバーグ氏は当時多くの競争相手がいたと認める一方、インスタグラムの成功はフェイスブックの投資があったからだと反論した。

 アマゾンはサードパーティー販売業者の販売データを自社に有利になるように不正利用した疑いについて追及された。これについて、同社のベゾス氏は「社内では販売業者のデータの扱いに対する規定があるが、違反がなかったとは保証できない」と話した。

 消費者恩恵と反論

 同日公開された証言書で、競争排除との批判に対し、GAFAのCEOはハイテク業界の競争は活発であり、その結果として消費者が恩恵を受けていると反論した。

 今回の公聴会はハイテク分野で独占禁止法の調査が厳格化していることを浮き彫りにした。シシリン氏が公聴会終了後に「一部のCEOが調査の中核となる反競争的慣行の一部を認めたことは重要だ」と語るなど、公聴会では反競争的行為につながりかねない事例が暴かれた。

 反トラスト規制の強化を訴える左派系シンクタンク、パブリック・ナレッジのアレックス・ペトロス氏は「今回の公聴会が重大な分岐点になるかもしれない。司法省や連邦取引委員会(FTC)の両方に本格的な調査を実際に行うよう圧力がかかる可能性がある」と語った。

 一方、トランプ大統領は公聴会に先立ち「議会が巨大ハイテク企業に公平さをもたらさないのであれば、大統領令を使って自分で行う」とツイートした。(ブルームバーグ David McLaughlin、Ben Brody)

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