国内

首相会見全文(3)「拉致問題解決できなかったことは痛恨の極み」

 「この7年8カ月さまざまな課題にチャレンジしてまいりました。残された課題も残念ながら多々ありますが、同時にさまざまな課題に挑戦する中で達成できたこと、実現できたこともあります。全ては国政選挙のたびに力強い信任を与えてくださった、背中を押していただいた国民の皆さまのおかげであります。本当にありがとうございました。

 そうしたご支援をいただいたにもかかわらず、任期をあと1年、まだ1年を残し、他のさまざまな政策が実現途上にある中、コロナ禍の中、職を辞することとなったことについて、国民の皆さまに心より、心よりおわびを申し上げます。拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極みであります。ロシアとの平和条約、また憲法改正、志半ばで職を去ることは断腸の思いであります。

 まあしかし、いずれも自民党として国民の皆さまにお約束をした政策であり、新たな強力な体制の下、さらなる政策、推進力を得て実現に向けて進んでいくものと確信しております。もとより、次の総理が任命されるまでの間、最後までしっかりとその責任を果たしてまいります。そして、治療によって何とか体調を万全とし、新体制を1議員として、支えて参りたいと考えております。国民の皆さま、8年近くにわたりまして本当にありがとうございました。

 --治療を続けながら首相の執務を続けるという選択肢はなかったか。それだけ健康状態が厳しいということか。辞任を決意されたのは具体的にいつ頃だったのか。コロナ禍での「政権投げ出し」との批判もあると思うが、こうした批判にどのように説明するのか。後継者の決め方だが、自民党総裁選は党員投票も行う正式な形で行われるべきか、両院議員総会とすべきか。意中の後継者は

 「まず治療との関係でございますが、先般、今まで使ってる薬に合わせまして、点滴での処方となるわけでありますが、その新しいお薬を使いまして、2回、今まで使ってるんですが、2回目のときにですね、検査も行ったんですが、効果が出ているということでございました。そこで、もちろんこのままですね、そうした治療を続けながらということももちろん考えるわけでありますが、そういうこともずっと考えながら今までやってきたところで、この6月以降ですね、あの、ただしかし、これから9月に人事がありですね、そして、国会を開会していくという中においてですね、これが継続的にずっと間違いなく良くなっていくという保証はないという中においてですね、この、ある程度、このタイミングで辞任するしかないという判断をいたしました。そして、それは、先週と今週、検査を受けまして、今週の診察を受けた際に判断をしたところであります。月曜日にですね。

 また、ご批判はですね、これは、まさに任期途中でございますから、甘んじて受けなければならないと、こう思っておりますが、冒頭申し上げましたように秋から冬にかけて、またインフルエンザの流行に備えてですね、対策を取りまとめることができますように、直ちに、本日取りまとめることができたっていうことと、直ちに実行に移していくめどが立った、そしてまた、拡大傾向からですね、減少傾向に転じたということもあり、このタイミングで、判断をさせていただきました。

 総裁選、次の総裁を決まるまでの任期等々考えるとですね、影響を与えないのはこのタイミングしかないと、そう判断をしたところでございます。もちろんこの任期にある限りですね、コロナ対策、責任をもって全力を挙げていきたいと、幸い今、新しい薬が効いておりますので、しっかりと務めていきたいと、こう思っております。そして、次の自民党総裁をどのように選出をしていくかということは、これは執行部等にお任せをしておりますので、私が申し上げることではないと思いますし、誰かということも私が申し上げることではないだろうと、こう思っております」

=(4)に続く

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