海外情勢

昇給なし、経費も切り詰めよ…財政難の中国地方政府にコロナ追い打ち

 昇給や賞与(ボーナス)を期待するな。カラー印刷はなし。オフィスを出る際は消灯し、出張も減らせ。

 中国東北部でも北端に位置する黒竜江省の政府が5月に職員に伝えた90項目から成る指示の一部がこれだ。

 新型コロナウイルスと闘いながら景気支援を狙う経費削減策の一環で、職員はペンや紙、はさみ、のりへの支出も切り詰めるよう指示され、公用車の購入は禁じられた。

 人口高齢化と暗い成長見通しに苦しむ同省の2020年財政収支は200億元(約3100億円)以上の赤字と見込まれ、財政ストレスは「極めて顕著」だと省政府は説明している。

 黒竜江省の緊縮策に垣間見えるのは、中国全土の地方政府が直面する苦境だ。新型コロナは経済をまひさせ、既に落ち込んでいた税収を一段と圧迫。一方で、雇用関連の補助金や消費喚起策、ウイルス対策といったあらゆる面で財政支出の需要は高まっている。

 オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の王蕊シニアエコノミスト(香港在勤)は「ウイルスが経済成長と歳入に影響を与えているが、経済の立て直しには歳出拡大が必要だ」と指摘する。

 税収などを含めた中国地方政府の主要な収入は1~7月期に前年同期比6.2%減少した。(ブルームバーグSharon Chen)

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