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総裁選共同記者会見詳報(2)菅氏「総裁になったら憲法審査会を進めていく」

 菅氏「今度の選挙の争点ちゅうのは、やはりコロナ対策をどうするのか。さらに経済、6月、7月期というのは戦後最大の落ち込みになってます。そうしたものをどう立て直すかというのは、やはり国民の皆さんにとって一番、実際にこれから政権を運営する、トップに立つわけでありますから、そうしたことが私は一番だろうというふうに思ってます。

 それと、私自身は官房長官の立場で、まさにこの縦割りを打破し、既得権益を取り除いてあしき前例を排して規制改革を進めていきたい。国民から見て当たり前と思われるものの中で、行われていないものがたくさんありますので、そうしたことを取り除くことが、今の官房長官の立場として、一番力を入れて取り組んできていることです。総理大臣の立場になれば、さらにそれを進めることができるというふうに思っています。

 憲法については、これは自民党結党以来の党是でありまして、自民党から国会議員になる人間っていうのは、当然、憲法改正というのは行っていくべきだというふうに思っています。で、すでに4項目のたたき台を提示してます。これに基づいて憲法審査会において、各党それぞれが議論、自分の考え方を示して議論を進めていくべきなんだろうというふうに思っています。私自身が総裁になったらこうした審査会を進めていく。そういうものにしっかりと挑戦をしていきたい。こういうふうに思ってます」

 岸田氏「まず今回の総裁選挙の争点ですが、ウィズコロナ、アフターコロナ。ここから先の経済、あるいは社会保障、地方、そして外交。私も安倍政権の7年8カ月、これは高く評価する一人です。私もチームの一員でありましたので、大きな成果が上がったと思います。

 しかしここから先は次の人間が担うわけですから、ここから先の経済、あるいは地方、社会保障、外交の大きな方向性やら、ビジョン、これを党員や国民の皆さんの前にしっかり示していく、それを論じ合う、これ争点といえば、この部分なのではないか、このように思っております。そしてその中で、自分自身のカラーが出る部分は何かというご質問に対しましては、やはり大きくは経済と外交だと思っています。

 外交については外相を務めたさまざまな経験のもとに、今の国際秩序の変化、米中対立が深刻化し、そして保護主義、自国主義、ブロック経済、こうした分断が進む中にあって、島国で、そして人口が減少し、資源がない日本がどう生きていくか。これをしっかり示していかなければいけない。地球規模の課題にしっかりとこの旗を振り、ルール作りを先導する。こういった日本でありたい。こういったことを申し上げていますが、こうした外交の部分。

 経済の部分については政調会長時代、特に経済の議論、力を入れていきました。アベノミクスの成長の果実をどう分配するのか、コロナによってより深刻化した格差にどう向き合うのか。新しい資本主義というものをどのようにリードしていくのか。このあたりをしっかりと訴えていきたいと思います。

 また憲法につきましては、自民党がすでに提出しております4項目のたたき台素案。これはしっかりと議論を進める材料として訴えていかなければいけない。このように思っています。自衛隊の明記、これも重要な課題でありますが、緊急事態、首都直下型地震等が起こったときに、国会の権能をどう維持していくのか。あるいは子供の貧困が言われる中にあって、教育の問題、義務教育の無償化だけでいいのかという問題。さらには一票の格差、人口が東京にどんどん集中する中で地方の議員の議席はどんどんと減っていく。この人口割しか憲法に物差しとして書いていない。この点についてどう考えるのか。

 いずれにせよ、国民の皆さんにしっかり考えてもらう。こういった機会を増やすことが、王道であると思ってます」

=(3に続く)

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