国内

総裁選共同記者会見詳報(9)石破氏「財力ある人が多く情報発信できるなら不公平も」

 --党運営や政権運営でネットの活用、ユーザーへのアピールについてどう考えるか

 岸田氏「ネットを通じて政治をアピールするということ、これは現代的な課題として大変重要だと思いますし、こういった傾向はますます強まっていく、こういったことになるんだと思います。そもそもネットを通じてのさまざまな意見交換が行われる、大変な活況を呈している。それと並行して、従来のマスコミに対する若者のアクセスがどんどん減っている。こういった傾向も指摘されています。

 若い人たち、新聞もとらなければテレビもあんまり見ない。ネットを通じての情報にアクセスすることがもっぱらである。こういった方がどんどん増えている。こういった傾向もあるわけですから、ますますネットを通じての情報のやり取りの重み、これは高まってくるのではないかと思います。私もさまざまなネットを通じての発信を行いますが、思わぬところでとんでもない反響が起こってですね、なるほどなと改めて世の中について考えさせられる、こういった場面も多々あります。

 こういったことから、こういった傾向はますます強くなっていると思いますし、政権においても、あるいは政府においても、こうした時代の変化、これはしっかりと感じなければならないし、受け止めなければいけないし、そしてそれを発信のツールとして重視していかなければいけない。こういった時代はどんどんと進んでいくんだということを強く感じますし、そうあるべきであると思っています。以上です。

 石破氏「SNS(会員制交流サイト)の活用は最大限やっていかなければいけないし、私も努力をしているところです。それは大事なことだ。若い方が政治に関心を持っていただくというのは、つまり次の時代にどんな日本にするかということは、若い世代が考えていただかなければいけないのですよね。そういう方々が政治に参加することで世の中は変わるんですよね。変えなければいけないんですよね。自分たちの時代のために。そのためにSNSは非常に有効だと思っています。

 一方において、ただじゃないので、これ大変にお金がかかるもの。というか、かければ大変な宣伝ができるということは、一方においてあるわけですよね。そうするとそこをどう考えるか。SNSと一般のメディアとはここは違うし、放送法もそうなんでしょうね。放送ではないしね。新聞法でもないしね。ただそこにおいて財力のある人が多くの情報を発信できるとすれば、それは一種の不公平を生むことになりはしないだろうか。

 もう一つは、内容が非常に偏る。そして誹謗(ひぼう)中傷を含む、あるいはいじめを含むものであるとするならば、痛ましい事件もありましたが、そこにおいてどのようにしてリーズナブルないろんなルールをつくることができるだろうかというのはとても大事なことではないかと私は思っております。SNSの活用はこれから先も行うべきだ。そこにおいて正しい情報が公正公平に発信される、そういう社会を目指していくことは、これから先の日本、政治、わが党にとって極めて重要なことであります」

 菅氏「私もお二人の意見と全く一緒でありまして、これからはSNS、そうしたものを駆使しながら、政党、また個人の政治活動というのはどんどん、どんどん広げていって、多くの皆さんにさまざまな情報を提供させて、判断をいただくという、そうしたことは極めて大事だというふうに思っています」

=(10)に続く

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