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東京五輪・パラの簡素化、コスト削減効果は限定的

 東京五輪・パラリンピックの延期に伴う費用抑制を目的に大会組織委員会と国際オリンピック委員会(IOC)が検討してきた大会簡素化の見直し52項目が25日、固まった。合意を受け、組織委は今後削減額の精査を急ぐが、その効果は限定的となる見通しだ。

 延期で数千億円規模の追加経費が見込まれる中、簡素化は不可欠の課題に位置付けられた。とはいえ大会関係者は「実施競技と選手数を変えない以上、削減幅には限界がある」と語る。国立競技場など新設会場はすべて完成し、契約済みの案件も多い。

 そもそもコスト削減は招致決定以来の課題だ。一部の会場は既存施設に切り替え、2017年には今回同様「聖域なき削減」を目指してIOCとタフな交渉を行った。その結果が、昨年末に公表された1兆3500億円という大会経費。“ぜい肉”はすでにそぎ落とされている。

 ただ、組織委幹部は今回、IOCの姿勢に変化を感じたという。「すべて意見が一致してはいないが、3年前とは違う」。別の幹部も「平時はできないようなことも協力的だった」と振り返った。スモークを使った華美な演出の取りやめなど、細部まで踏み込んだ。延期という前例のない事態に、IOCも重い腰を上げたということだろう。

 東京都の小池百合子知事は24日、「都民国民の理解と共感が得られる大会に」と強調した。今後は多額の公費負担が避けられないだけに、数字上のインパクトはなくとも幅広い分野での削減努力をアピールした形となった。(森本利優)

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