国内

基準地価3年ぶりマイナス コロナ禍、経済活動の縮小響く

 国土交通省は29日、2020年7月1日時点で全国約2万1500の基準地で調査した都道府県地価(基準地価)を発表した。全国の商業地、住宅地などの全用途平均はマイナス0.6%で、17年以来、3年ぶりに下落に転じた。調査の後半期間となる20年1月からの半年間で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の縮小などが響き、地価を押し下げた。

 訪日客の増加でホテル需要などが地価の上昇を牽引(けんいん)していた商業地は、新型コロナで訪日客が消失したことなどから一転し、15年以来の下落となった。商業地の最高額(1平方メートル当たり)は、15年連続で「中央区銀座2-6-7(明治屋銀座ビル)」の4100万円だった。ただ、東日本大震災が発生した11年以来9年ぶりの下落となるマイナス5.1%だった。

 住宅地は地方中核4市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)を除き、三大都市圏など全ての圏域で下落した。東京圏はマイナス0.2%、大阪圏はマイナス0.4%と、ともに13年以来7年ぶりの下落。地方圏でも下落幅が拡大した。

 地方中核4市は3.6%と8年連続の上昇となったが、上昇幅は縮小した。

 全国の住宅地、商業地は、調査前半の19年7月から20年1月までは、交通利便性の高い住宅の人気やオフィス需要などに支えられ、上昇傾向だった。ところが、新型コロナが猛威を振るい始めた20年の1月から7月までの調査後半に、地方中核4市以外は下落に転じ、年間の調査結果を押し下げた。

【用語解説】基準地価 国土利用計画法に基づき、都道府県が毎年7月1日時点で調べる基準地の価格。国土交通省が1月1日時点で調べる公示地価と併せ、一般の土地取引の指標となる。不動産鑑定士が周辺の取引事例などから、1平方メートル当たりの価格を算定する。2020年の調査対象は住宅地、商業地、工業地など全国2万1519地点。うち福島県の12地点は東京電力福島第1原発事故の影響で調査を休止した。土地の指標はほかに、相続税などの算定基準となる主要道路沿いの路線価(1月1日時点)がある。

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