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銀行の本人確認を厳格化 金融庁、電子マネー決済で義務付け

 電子マネー決済サービス「ドコモ口座」で預貯金が不正に引き出されるなどキャッシュレス決済に関わる被害が相次いだ問題をめぐり、金融庁が銀行に対して本人確認の厳格化を義務付ける方針を固めた。2020年度内に銀行の監督指針を見直す。キャッシュレス決済の利用拡大が見込まれる中、確認手続きの甘さが被害の原因となったため、複数の活用を含めた認証の強化を銀行に徹底させることで再発を防ぐ。

 監督指針の見直しにより、決済サービスと銀行口座を結び付ける際の認証で、一定時間しか使えない「ワンタイムパスワード」や指紋などの生体認証といった複数の要素を用いて本人確認するように義務付ける。現行の監督指針では、銀行に対して複数の手段や要素で本人確認することを必ずしも求めていない。

 一連の不正出金では、口座番号や暗証番号を入力するだけで銀行口座と決済サービスとを結び付けることが可能で、本人確認の甘さが被害拡大を招いた。

 金融庁は9月、預貯金を扱う全ての金融機関と監督下の決済事業者に対し、サービスの本人確認方法に不備がある場合は口座との新たな結び付けやチャージ(入金)を一時停止するよう要請していた。

 ドコモ口座を悪用した不正出金の被害額は10月14日午後6時現在で2850万円(127件)に上り、地方銀行やゆうちょ銀など11行で被害があった。ドコモ口座以外でも「ペイペイ」や「LINE(ライン)ペイ」「メルペイ」といった決済サービスも悪用された。

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【用語解説】キャッシュレス決済

 クレジットカードや電子マネー、銀行の口座振替といった手段を利用し、現金を使わない決済方法。QRコードを利用したスマートフォン決済や交通系・流通系の電子マネーなどが乱立し、顧客獲得競争が激しい。政府も昨年10月の消費税増税に伴って期間限定のポイント還元制度を導入するなど普及を推進してきた。利便性向上などメリットも大きいが、不正利用の被害が後を絶たず、セキュリティー対策の抜本的強化が課題。

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