真山仁の穿った眼

株価沸騰の怪しさ (1/2ページ)

真山仁
真山仁

コロナ禍でもNY株3万ドル突破

 コロナ禍で閉塞感ばかりが、社会を覆っているにもかかわらず、株式相場だけは、活況を呈している。

 有効な治療薬もワクチンも登場せず、行動の自由をはじめとする様々な「自由」が制限を受け、“自粛”というルールで束縛され、経済活動もままならず、多くの人が暗澹(あんたん)たる想いを抱き、将来に対して不安を抱えている。

 しかも、緊急事態宣言が解除された夏以降、緩やかに経済活動が復活してきたと思った矢先、再びウイルスの感染者、さらには重篤患者数が急増。社会はまた、立ち往生する可能性が高まってきた。

 にもかかわらず、である。

 株価だけが高騰を続けている。

 投資の専門家ではない私にとって、この状況は理解できないというよりも、驚天動地に近い。

 アナリストらの分析では、トランプ政権が倒れバイデン政権となった影響に加え、新型コロナウイルスのワクチン完成が間近(だが、確証はない!)で、米国市場で期待が膨らんだお陰だとされる。

 「小さな政府=つまり、政治が経済活動を干渉しない」を標榜する共和党政権の方が、経済的にはプラス要因が大きいというのが通説のはずだ。実際、トランプは、経済的にはそれなりの成果も上げた。

 一方のバイデン新大統領の民主党政権は、社会保障制度などの充実に力を入れることを約束しており、経済活動を最優先にはしない傾向が強い。

 トランプ大統領という、想像を絶する品のない国家元首がいなくなったことは、世界的に歓迎すべきかも知れないが、ニューヨーク株式市場でダウ平均株価が史上最高値(執筆している11月25日現在では、史上初の3万ドルを突破したというニュースが入ってきた)を更新する理由が見当たらない。

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