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「日本株の堅調を喜んではいけない」日銀の"爆買い"の末路は地獄だけ (4/4ページ)

 一時的な株高を能天気に喜んではいけない

 こうなると日銀の信用は地に落ち、円は暴落だろう。日本は原油も、農作物も、高額医薬品も手に入らなくなる。紙屑化した円では、諸外国はこれらのモノはおろかドルも売ってくれなくなるからだ。国民は地獄を味わう。

 中央銀行が債務超過になり、その発行する通貨が暴落する事態を避けるのが、中央銀行の最低限の責務だ。それがゆえに、以前の日本銀行は、値段の動きの激しい株はもちろんのこと、CP、社債、長期国債などさえ買わなかったのだ。満期までせいぜい2~3カ月の短期国債や政府短期証券、そして実需の裏づけのある期日が間近の約束手形しか購入しなかった。

 他国中央銀行は、コロナ禍の非常事態への対応として値動きの激しい長期国債、CP、社債まで購入に踏み切った。が、もっとも値動きの激しい株式には手を出していない。

 日銀は、その値動きの激しい株式に手を出してしまったばかりか、今や日本最大の株保有者となってしまった。オーソドックスな元金融マンから見れば、何をかいわんや、である。

 藤巻 健史(ふじまき・たけし)

 フジマキ・ジャパン代表取締役

 1950年東京生まれ。一橋大学商学部を卒業後、三井信託銀行に入行。80年に行費留学にてMBAを取得(米ノースウエスタン大学大学院・ケロッグスクール)。85年米モルガン銀行入行。当時、東京市場唯一の外銀日本人支店長に就任。2000年に同行退行後。1999年より2012年まで一橋大学経済学部で、02年より09年まで早稲田大学大学院商学研究科で非常勤講師。日本金融学会所属。現在(株)フジマキ・ジャパン代表取締役。東洋学園大学理事。2013年から19年までは参議院議員を務めた。

 (フジマキ・ジャパン代表取締役 藤巻 健史)(PRESIDENT Online)

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