国内

「緊急事態宣言でさえ刺さらない」リーダーの言葉が国民の感情を逆なでする理由 (4/4ページ)

 「未来を拓くのは君たちだ」と言ったケネディに対して、国民は「いやいや、国はもっと面倒見てくれよ」と批判をしたか。むしろ国民は燃え立った。そこには言行一致し、高い志を持ち、愛情深く国民を思うケネディへの信頼があった。

 人の心に響く言葉とは、人望ある人物から発せられる言葉である

 やや蛇足だが、鳩山由紀夫という人の発言は歴代首相の中でもトップクラスの丁寧な言葉使いで、「愛」だの「命」だのとよく話していた。しかし、言行は不一致、志は空回りし、「国民が聞く耳を持たなくなった」と、最後は国民への愛情を捨て、国民のせいにして政権を終えた。

 政治指導者は、「人の心に響く言葉とは、単なる言葉の修辞や正確さではなく、人望ある人物から発せられる言葉である」ことを、胆に銘じておくべきであろう。

 言行一致、高い志、仁の心。いずれも高度な知識は必要ない。誰でも、心に響く言葉を発せられる、人望力のある人物になれることを、最後に記しておきたい。

  

 瀧澤 中(たきざわ・あたる)

 作家・政治史研究家

 昭和40年東京都出身。時事解説を中心に著作活動を続ける。日本経団連・21世紀政策研究所で平成23~25年まで、日本政治プロジェクト・タスクフォース委員を務めた。自衛隊や日本経団連はじめ経済・農業団体、企業研修、故・津川雅彦氏主宰の勉強会で講師を務めた。

 

 (作家・政治史研究家 瀧澤 中)(PRESIDENT Online)

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