海外情勢

レゴがプラ玩具の脱石油加速 包装ビニール25年廃止の前倒し検討

 プラスチックによる海洋汚染や気候変動の問題に対する関心が世界的に高まる中、ブロック玩具で知られるデンマークのレゴが脱石油に向けた取り組みを加速している。

 ブロック材料は難題

 同社はブロックを包装する「内袋」に使用しているビニールを2025年までに廃止するとしていたが、この期限を前倒しする検討に着手した。同社は年間約10万トン生産する石油由来のプラスチックブロックについて、持続可能な材料を見つけるという難しいプロジェクトに取り組んでおり、ビニール袋の廃止はその一環として既に進められている。

 同社のクリスチャンセン最高経営責任者(CEO)は取材に対し、「今のところ、より気候に配慮したパッケージへの移行は、試験段階ながら順調に進んでいる。自社工場内の多くの機械を調整するのは長い工程だが、順調に進んでおり、少なくとも予定通りといえる」と話した。

 同社は将来的に看板商品であるブロックの脱石油を目指している。100人規模のチームが石油由来に代わる原料の玩具開発を進めており、30年までに環境に配慮したレゴ製品に置き換える必要がある。

 それまでには、レゴのカラフルなブロックはサトウキビ由来の持続可能な材料で作られるようになる見通しだ。だが、この移行はプラスチックバッグを廃止するより「ずっと手間がかかる」(クリスチャンセンCEO)。

 同CEOは「現行のブロックの特性を全て備えた製品を開発する必要がある。いくつか例を挙げるなら、耐久性があって、長期間持つ必要がある。壊れても鋭利にならないように安全である必要がある。さまざまな温度に耐えられる必要がある。化学的に安全である必要がある」と語る。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に直面して多くの企業が破綻した昨年、レゴは過去最高の売り上げと利益を記録した。同社によれば、あらゆる年齢層向けの商品が飛ぶように売れた。これは同社のブロックが「時代を超えたものである証しだ」と自負している。

 子供の提案にも興味

 一方、レゴは主にバーチャル形式のエンターテインメントで育った新しい世代の子供たちとの関わりを維持しようと尽力している。ただクリスチャンセンCEOは、バーチャルに慣れ親しんでいることだけが彼らとそれ以前の世代の子供たちの違いではないと指摘する。

 同CEOは「顧客から得たフィードバックは非常に明白だ。子供の年齢が低いほど、環境配慮への移行と持続可能性に対する率直な意見を持っている。それを目の当たりにするのは非常に興味深い」と語る。

 同CEOは個人的に「環境を懸念する子供たちからの手紙やメールを受け取っている」と明かす。連絡をしてくる子供たちの中には、レゴの脱石油の方法について提案する者もいるという。(ブルームバーグ Christian Wienberg、Lars Paulsson)

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