海外情勢

米が330兆円規模の長期経済計画 コロナ対策に続く規模、大統領へ週内提示

 米バイデン政権の経済対策チームが最大3兆ドル(約330兆円)規模の長期経済対策案をまとめ、週内に大統領に提示する見通しになった。関係者3人が明らかにした。今月成立した1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス対策に続く大型経済対策となる。

 グリーン支出視野

 これまでは、策定中の新型コロナの経済対策の柱はインフラ整備と気候変動とされてきた。関係者2人によると、バイデン政権は環境に配慮したいわゆるグリーン支出として4000億ドル相当を視野に入れている。

 関係者の一人はマイノリティーの授業料引き下げやヘルスケアの取り組みなど、人的資本への投資も盛り込む計画だと明らかにした。別の関係者によれば、育児や高齢者向け資金も検討中だという。

 ホワイトハウスのサキ報道官は22日、同経済対策案について「間もなく提示されるため、バイデン大統領は今週、選択肢の内容や規模、範囲などをチームと話す」と説明した。

 エコノミストの間では、経済対策の規模は2兆~4兆ドルと見込まれていた。関係者によると、総額は最終決定されていないという。

 新型コロナ禍に対応する経済対策案と異なり、長期経済対策には歳入拡大策も盛り込まれる見込み。政権スタッフによると、法人と富裕層への税率引き上げを中心に1990年代以来の大型増税となる可能性がある。

 「より良き再建」へ

 増税をめぐり大統領の経済チームは、大統領が昨年の大統領選で掲げた富裕層増税の公約を果たす決意だ。新型コロナ禍にあって、米国の富裕層が超低金利下の株高や不動産価値上昇などで大いに潤ったことを示すデータに追い風を感じている。大統領自身も先週、年間所得が40万ドルを上回る層への増税方針を表明し、その必要性を確信している。

 共和党や経済ロビー団体が政権の税制改革計画への反対を強める中で、民主党は同党単独での議会可決を目指すことになるのがほぼ確実な改革案について、どこまで大胆に推進するか判断を迫られることになる。

 増税案の詳細はまとまっていない。大統領経済諮問委員会(CEA)のブシェイ委員は22日、ブルームバーグ・テレビのインタビューで、増税対象となる年間所得の目安が家族と個人でどうなるかに関する質問に対し、「引き続き詳細を詰めている」と答えた。共和党のマコネル上院院内総務は同日、大型経済対策が大規模な増税や雇用の喪失につながりかねないとの懸念を表明した。

 バイデン大統領は4月に上下両院合同会議で、自身が掲げる「ビルド・バック・ベター(より良き再建)」計画への支持を訴える見通し。(ブルームバーグ Saleha Mohsin、Jennifer Epstein)

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