海外情勢

ウォール街に活気戻る兆し 新型コロナワクチン接種加速、オフィス従業員復帰へ

 ニューヨーク市は経済活動を再開させつつあり、新型コロナワクチンの接種も加速している。春の訪れとともに楽観的な空気が広がり、これはウォール街のバンカーにとって、ついにオフィス復帰が視野に入ってくることを意味する。

 JPモルガン・チェースは今夏、数百人のインターンをニューヨークとロンドンのオフィスで受け入れる方針だ。シティグループは7月から、より多くの従業員のオフィス復帰を開始する。夏季を通じて北米従業員の30%が戻ると見込んでいるという。ゴールドマン・サックス・グループも、夏までにはより多くの社員をオフィスに復帰させたい意向を示している。

 ウォール街がコロナ対策で在宅勤務に切り替えて1年が過ぎた。「ズーム疲れ」や仕事と家庭の両立など、多くのバンカーは長期のリモート勤務による負担が大きくなっていると語る。

 アポロ・グローバル・マネジメントが在宅と出社を組み合わせたハイブリッド方式を検討するなど、勤務形態の柔軟性が増している兆候もある。しかし、他の業界が「コロナ後」の仕事のあり方を劇的に変えようとしているのに比べ、ニューヨークの金融大手の姿勢は明確だ。つまり、従業員はオフィスで働くべきだという考えだ。

 ウォール街は昨年秋にも一部従業員をオフィスに戻そうとしたが、冬に新型コロナ感染が再拡大したのを受け、そうした動きは頓挫した。

 しかし、今回は事情が異なる。バイデン大統領は全成人を5月1日までにワクチン接種の対象にするよう各州に指示。先々週にはニューヨーク市の地下鉄乗車率が、パンデミック(世界的大流行)が始まって以降で最高水準に達した。

 クレディ・スイス・グループのトレーディング・投資銀行責任者、ブライアン・チン氏は、同僚や顧客と会うためにオフィス復帰を求める声が従業員の間で強まっていると述べた。(ブルームバーグ Jennifer Surane)

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