海外情勢

米共和「規模30%なら実現」 バイデン氏のインフラ計画牽制

 バイデン米大統領が打ち出したインフラ投資計画のうち、共和党が支持する用意があるのは、ごく限られた部分にとどまる可能性がある。同党上院議員の1人はこう述べ、2兆2500億ドル(約249兆円)規模の計画を3分の2余り縮小する必要があるとの認識を示した。

 バイデン氏が「米雇用計画」と題した案を3月31日に示してから最初の週末を迎え、政権側と共和党上院議員はそれぞれ報道番組に出演して自らの主張を訴えた。

 米国家経済会議(NEC)のディース委員長はFOXニュースの番組で、インフラ投資計画は「米経済の潜在力を拡大させる」と発言。橋の修繕などのインフラプロジェクトに取り組む「期間8年、一度限りの設備投資」計画だとし、長期的な雇用の伸びを促進するための投資も含まれていると説明した。

 一方、共和党のロイ・ブラント上院議員は同じくFOXで、政権がインフラ計画を6150億ドルほどに縮小すれば、道路や空港などの改良、ブロードバンドアクセス拡大などに超党派の支持が望めるかもしれないと発言。「この包括案全体の30%未満についてなら協議するだろう。30%なら簡単に実現できると思う」と語った。

 大統領経済諮問委員会(CEA)のラウズ委員長はこれに対し、21世紀の経済的な必要性に合わせてインフラの意味自体を定義し直す必要があると、CBSの番組で強調した。

 共和党議員らは、インフラ投資の財源に法人税増税の税収を充てるバイデン政権の計画について、雇用を奪う非現実的なものだと批判している。

 同党のロジャー・ウィッカー上院議員はNBCの番組で、2017年のトランプ前政権による減税は「成功した計画」だったとし、法人税率を上げずに「財源を捻出する方法を探すことには大賛成だ」と述べた。

 マコネル共和党上院院内総務も1日に地元ケンタッキー州で、「インフラには取り組みたいが」、今のままのバイデン氏の計画に共和党の支持は得られないと指摘していた。

 ホワイトハウスは向こう数週以内に、育児や医療、教育など社会的インフラに対応する経済プログラム第2弾の公表を予定している。これら計画は1兆ドル超の規模になる可能性があり、その財源は富裕層増税で賄うとみられる。

 民主党会派のバーニー・サンダース上院議員はCNNの番組で「今こそ、物理的インフラと人的インフラへの取り組みを始めるべきだ。一刻も早く実現させたい」と述べた。

 こうした相反する圧力を受け、バイデン氏の提案は2本もしくは3本の法案に分割せざるを得なくなる公算が大きい。その場合、一部は上院を通過させるために共和党の支持を必要とする一方、他の部分は財政調整措置を使って民主党単独で成立させる可能性もある。(ブルームバーグ Laura Davison、Benjamin Bain)

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