自民党三役インタビュー

福田総務会長 党改革、衆院選後に着手

 自民党の福田達夫総務会長は13日、産経新聞の単独インタビューに応じ、自身が代表世話人を務めた若手議員グループ「党風一新の会」が訴えた党改革について、衆院選後に本格着手する考えを示した。同会を中心に素案をまとめ党総裁直轄の党・政治制度改革実行本部に提案することも選択肢に挙げた。詳報は次の通り。

 --衆院当選3回生からの抜擢(ばってき)。総務会長職に持つイメージは

 「会議の最後、甲論乙駁(こうろんおつばく)が出た後に、そろそろ決めましょう、難しければ私の顔に免じてこういう結論でどうでしょうか、と納得してもらう。人徳か政治的なキャリアを持っている人だ。自分自身にそれがあるだろうか、と最初に思った」

 --岸田文雄首相(自民党総裁)をどう支える

 「自民党の素晴らしいところは、期限までに結論を出すことだ。意見が交わらないような場合でも総務会では『納得』を作る。中堅・若手の強みは政策論を積み上げて、通すために説得するなど汗をかくことだと思う。ぼくはキャリアはないし、人徳があるかは分からないので『納得』までの間を汗をかくことで埋めていきたい」

 --首相からの指示は

 「総裁室で『党改革を本気でやりたい』と。(意思決定の)出口である総務会でもめることもある。『しっかりとハンドリングしてほしい』と指示があった。首相、甘利明幹事長と詰めて出口のスケジュール感を考え、場合によっては油を差して促していこうと思う」

 --いつごろ本格着手か

 「衆院選後でないとじっくりとできない。党改革の目玉を出すべきだという人がいるが、そういうものではないと思う。本当に改革するなら核となる部分を作らないといけない。少し時間をかけていいと思う」

 --党風一新の会はどう改革に関わるのか

 「議論を始めている。会で青写真を作り、党の党・政治改革実行本部に提案してもいいし、会の人が本部に入る形でもいいと考えている」

 --総裁選で岸田首相を支持した理由は

 「包摂力を持ち、人の話を聞くが、行政の長としてきちんと決断ができる人がいいと考えた。国民が『自分たちの言っていることを聞いてくれる人だ』と思うことは大切だ。菅義偉(すが・よしひで)前首相はものすごく大きな仕事をしたが、国民が『聞いてくれていないのではないか』『自分たちのために仕事をしていないのではないか』と疑問を持ってしまったのが、政権の最後のころだった。そこまでいってしまった国民と政治の関係を直すには『よく聞く人』を選ばなければならないと考えた」

 --総裁選で「派閥単位で締め付けるな」と。党改革の中で派閥をどう考えるか

 「必要だと思う。祖父(の福田赳夫元首相)が派閥解体論を唱えたときは、金権政治だった。いまは金権政治などない。むしろお金が欲しかったら政治家をやめたほうがいい。400人からの組織が、まったくマネジメントされなかったら組織力は出ない。いくつかのグループに分かれていることが必要だと思う。ただ、今の派閥は『三角大福中(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘各氏)』の延長線上だ。いまの形が正しいか、検討してもいいと思う」

 --派閥再編か

 「単に総裁を出すためのグループというのではなく、機能のアップデートはすべきだ。総裁選で分かったように、自民党には右から左まで幅広い意見を持っている人がいるが、個人の意見になってしまっている。グループで政策を掘り下げる、突き詰めるという形があっていいと思う」

 「政権運営には首相官邸の経営技術が必要だ。そうした技術を持っている集団としての派閥には意味がある。総裁だけでなく、官房長官や官房副長官にふさわしい人材を育成されてもいいと思う。(自身が所属する)細田派(清和政策研究会)でいえば、(離脱中だが)安倍晋三元首相という、官邸を動かすことについては日本で最高の人がいる。どうやってチーム安倍を作り、運営していたのかを学べば、清和研は官邸経営能力においてはほかのグループよりも首一歩、出られるはずだ」

 --総務会長といえば党の要職だ。首相への意欲は

 「全く。自分がやらなければならないと思う仕事に合わせただけの力がほしい。いまのところ、首相にならなければできない仕事というのが頭にないので、全然ない」

(沢田大典)

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