インド地場スマホ、サムスン牙城崩す 手頃な値段でシェア拡大

2013.10.2 06:15

 インドの地場携帯電話メーカー各社が同国スマートフォン(高機能携帯電話)市場でサムスン電子の牙城を切り崩している。手頃な価格を武器に旺盛な需要を取り込み、シェアを着実に伸ばしている。現地紙ビジネス・ラインなどが報じた。

 米調査会社IDCによると、今年第1四半期(1~3月期)の同国スマホ市場でのサムスン電子のシェアは32.7%だったが、第2四半期(4~6月期)は26%に落ち込んだ。

 一方、地場携帯メーカーのマイクロマックスは、第1四半期の18.8%から、第2四半期は22%とシェアを拡大。カルボン、ラヴァなども含む地場携帯メーカー各社がスマホでシェアの半数以上を占めるまでになった。

 地場メーカー台頭の背景には、中国製部品を使用することで安価なスマホを次々と発売するようになったことが大きく影響している。

 現在、地場メーカーの量販機種価格は約7000~8000ルピー(約1万1000~1万2600円)。マイクロマックスは、インドで販売されるスマホの平均価格が今年末までに200ドル(約1万9700円)を下回るようになるだろうと予測している。

 さらなる低価格化が進むなか、地場携帯メーカー6社は米ソフトウエア会社「キューブ26」と提携。最先端技術の提供を受け、自社での製品開発費を抑えて価格競争に臨む方針だ。

 IDCによると、2017年までにインドは米国を抜き、中国に次ぐ世界第2位のスマホ市場になると予測され、さらなる需要拡大が見込まれる。世界大手や地場を含めた携帯メーカー各社の競争が熾烈(しれつ)さを増していきそうだ。(ニューデリー支局)

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