2013.12.15 07:06
中国から飛来する有害物質含みの微小粒子状物質「PM2・5」を韓国では単に「ミセモンジ(微細ホコリ)」といっているのでどこか迫力がない。そのせいか、日本より至近距離で被害を受けているのに不安感は弱い。
今週はソウルの空も連日ひどく煙っていて、史上初の「注意報」が出されたのにマスク姿はそれほど目につかない。テレビ・ニュースは「10人に1人程度」と言っていたが目撃情報だともっと少なかった。
春によく飛んでくる黄砂(ファンサ)に慣れているせいだろうか。そこで周りの韓国人には「これからミセモンジなどといわずドクサ(毒砂)といったらどうかね」と新語をすすめている。
韓国ではインフルエンザのことを「毒感(毒のある感冒=風邪)」といっているからだ。
福島第1原発事故に伴う放射能への怖がり方とは対照的なのが興味深い。風評被害の魚拒否で日本系居酒屋などは「前年比で売り上げ3割減」と嘆いており、在韓日本人たちは「韓国人は中国には甘い!」と不満だ。
放射能問題は、国際原子力機関(IAEA)調査団が「水産物には問題ない」と発表したが韓国マスコミの報道は目立たない。
あれだけ風評をあおったのだから、ちゃんと落とし前はつけてほしいものですね。(黒田勝弘)