TPPの日米協議 閣僚折衝へ月内に再交渉

2015.2.4 09:30

 日米両政府は3日、環太平洋連携協定(TPP)に絡んで米首都ワシントンで先月28日から開いていた農業と自動車の市場開放に関する事務レベル協議を終えた。一定の進展はあったが決着には至らず、閣僚折衝に持ち込むため月内にも再交渉することで一致した。

 農業分野を担当する大江博首席交渉官代理は、協議後の記者会見で「事務レベルでやることが残っている」と発言。甘利明TPP担当相とフロマン米通商代表による閣僚折衝を開く前に、少なくとも1回は事務レベル交渉が必要だと語った。

 自動車分野の交渉をする森健良経済外交担当大使は「小さなものはだいぶ片付いたが、大きなものがなかなかできない」と指摘。米国の自動車部品関税の引き下げが難航している課題の一つだと明らかにした。

 協議期間中、大江氏と森氏は、米側から出席した米通商代表部(USTR)のカトラー次席代表代行と3人で今後の交渉日程を話し合ったという。大江氏は「残された時間は少ない」とし、協議を急ぐ考えを示した。(共同)

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