「国の借金」昨年末1066兆円まで拡大 過去最大を更新、国民1人840万円

2017.2.10 16:55

 財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」の残高は2016年12月末時点で1066兆4234億円となり、過去最大を更新したと発表した。17年1月1日時点の総人口1億2686万人(総務省推計)で割ると、国民1人当たり約840万円の借金を抱えている計算になる。

 前回発表の16年9月末時点に比べ3兆8488億円の増。リニア中央新幹線などの財政投融資に充てる財投債の発行や、高齢化で増え続ける社会保障費が影響した。16年度末の借金残高は過去最大の1116兆4千億円となる見通しだ。

 昨年12月末の借金の内訳は、国債が昨年9月末から2兆7762億円増の928兆9145億円と、過去最大だった。金融機関などからの借入金は5728億円増の54兆2597億円。一時的な資金不足を穴埋めするための政府短期証券は4999億円増の83兆2492億円だった。

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